2011-06-17
職務に命をかけたお巡りさん。
人の心を動かした宮本邦彦警部。
あの事故以来、宮本警部の名前は頭の片隅にずっとありました。
平成20年3月。
読売新聞に
「宮本警部の勇気に学ぶ」と題する対談の案内記事が載っていました。
第85代警視総監伊藤哲朗氏と、
絵本の著者で㈱寺子屋モデル代表世話役社長山口秀範氏との対談です。
あの宮本さんの話が聞ける。
しかも警視総監と著者から聞けるなんて贅沢な話です。
これは行くしかない。
すぐに電話予約をしました。
対談は幼い息子たちにとって難しいかなと思いましたが、
何かしら感じ取ってくれるだろうと連れて行きました。
目黒区にある住宅展示場がその会場でした。
20名ほどが座れる部屋の一室に案内され、
親子4人は中ほどの席に座りました。
対談が始まりました。
ペンを片手に身を乗り出して聞いていました。
その内容は、やはり期待通り、私が大いにうなずくものばかりでした。
対談が終わり、質疑応答となりました。
私はガキのころから、おやじには、
男らしくなれと言われて育ちました。
弱い者いじめをしてはいけない。
もし目の前で悪い奴が弱い者いじめをしていたら、
ためらうことなく阻止しろ。
おまえはそのために空手を習っているんだからな。と。
もし相手が自分より強ければ、逆に私がやられてしまいます。
だけど、そこでおじけづいてしまうのは男としてみっともない。
だからやられるのを覚悟で、
腹をくくって「やめろ」と言って助けに入るのです。
そういう本当の勇気を持つようにと、道場の子供たちにも話しています。
しかし、私を信じて助けに入ったがために大けがをするかもしれません。
私が言ったばかりによその子供を傷つけるかもしれず、
内心は迷っていました。
私はその迷いを質問でぶつけてみることにしました。
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篠田 剛 SHINODA Tsuyoshi
日本空手道建武館 館長
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