『武道必修 準備に不安 原点に立ち戻って』192 人生、カッコよく 日本空手道建武館 篠田剛

2012-02-01

新聞に「武道必修 準備に不安」とありました。
今春から中学校で武道が必修化されます。
しかし安全性について、保護者から不安の声があがっています。

何のための必修か。
こういう時こそ今一度、原点に立ち戻ることです。

武士が道として確立したのが武士道です。
武士道の最高の美徳は、
弱者や敗者への共感の涙であるとされています。

当時、武士は権力を持ちながらも庶民よりお金がなく貧乏でした。
しかし庶民からは尊敬されていました。
それは、この弱者を思いやる心、惻隠があったからです。
つまりこの時代、人間として敬意を表されるのは、
金持ちよりも道徳心のある人でした。

今の日本は金、金、金の世の中です。
そういう中にあって、
「物より心」を義務教育の大事な時期に叩き込むのは重要です。
そこで武士道精神をもつ武道教育が、
必修に採り入れられたのだと思っています。

したがって指導も、強くなることにこだわってはいけないのです。
それが生徒にも伝わり、経験者は威張りくさり、
初心者を投げ飛ばしてしまいます。

原点に立ち戻る。
それは、指導者は「心」に重きを置いて指導することだと思います。
しかし安全性ばかりこだわってはいけません。
“小さな痛み”も経験させることは大事です。
そういうさじ加減ができる人が、
武道教育の担い手になってほしいと思います。

最後まで読んで頂いてありがとうございました。
コラムは毎日書いていますので、よろしければ明日もまた読んでみてください。
建武館公式ホームページは今春リニューアル予定です。

篠田 剛 SHINODA Tsuyoshi 日本空手道建武館 館長
■板橋税務署の近くで目にとまる“ガマン売ります”のポスター。そう、建武館はガマンを標榜しています。今、必要なのは弱者へのやさしさです。損をしても正しいことをする正義感です。
■“技は心に応ず”“拳足は警策”も心構えとしてなくてはなりません。“よその子もうちの子”はこれからの社会の在り方として建武館が投げかける大事なメッセージです。
■建武館はK-1戦士を生んだ板橋初の道場です。空手道場というと、とても怖くて敷居が高いイメージですが、入ってみると意外にそうでないことがわかります。小さい子から壮年まで、初心者からアスリートまで、すべての人がそれぞれの目的を達成できるよう考えられた道場なのです。
■建武館では空手やキックボクシングはもちろん、3歳から始められる空手運動クラス、女性でも気軽にできるソフトキック、60歳からのアンチエイジングトレーニング、自主トレーニングコースも常設しています。
■空手の個別指導もしています。マンツーマンでじっくりやりたい方はお気軽にご相談ください。さらに、ご自宅や企業のサークル・研修会・各種イベントなど道場以外でも空手を楽しんでいただけるように出張指導もしています。道場まで通えない方や、企業イベントなどの福利厚生、クラブ活動などにご依頼ください。
■平日はどうしても時間がとれない方は、東武東上線・大山駅にある「コナミスポーツクラブ大山」にお越しください。都営三田線・高島平方面にお住いの方は、新河岸にある「わかたけ第2保育園」にどうぞ。
■私は空手の指導で役に立つ財団法人日本体育協会公認上級指導員の資格を取得、また介護予防サポーター、こころの健康サポーターの講習を受けて道場生の体と心のケアに努めています。

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※『空手のこころ』は2010年9月~2012年9月にマイベストプロ東京で公開した『館長コラム』を転載したものですので、掲載している記述は執筆時点のものであり現況とは異なることもあります。

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