板橋区立常盤台小学校4年生「和の心にふれよう」

武道と道徳で “武道徳
「和の心にふれよう」

板橋区立常盤台小学校4年生
の総合的な学習の時間


 

私は2010年より、この活動に賛同して児童に「空手道」を講義させていただいています。今年も声をかけていただき、喜んでお引き受けしました。

平成26年2月18日(火)・20日(木)10:45~
活動:空手

テーマ
「武道と道徳で武道徳」
「強いだけじゃだめ、頭がいいだけじゃだめ。道義心をセットで教え込む」

日本の文化満載の学習活動
板橋区立常盤台小学校では毎年、総合的な学習の時間で「和の心にふれよう」という活動を行っています。日本の伝統文化のよさを知りその一端を味わうことを テーマに、地域の方や卒業生がゲストティーチャーとなって講義します。茶道、和太鼓、日本舞踊、柔道、剣道、風呂敷の包み方など日本の文化が満載の学習活動です。

プログラムは「武道徳」
私のプログラムは、空手という武道を通じて技術(わざ)を体験させますが、道徳(こころ)についても同じくらいたっぷり時間を使い、「武道と道徳で武道徳」をテーマに掲げて組まれているのが特徴です。

技術面で自尊感情を育てる
技術面では、私の動きをまねることで神経系がトレーニングされ、突いたり蹴ったりして左右の手足を動かすことでバランスがアップします。
動きを身につけたら、今度は板突きをします。子供が両手で持てるほどの角材にゴムシートを貼りつけた鍛錬具で、拳や足の決まった部位を当てるために使います。
そして技のまとめ上げとして板割りに挑戦します。たてよこ25cmほどの板を、習ったばかりの突きや蹴りで割ってみます。何度か失敗してやっと割れた気分は爽快で、不可能が可能となったときの自尊感情を育てます。

道徳で説教
板が割れると気分が良くなり、ちょっと自信が持てます。自信を持ったら、この次は道徳(こころ)の時間です。先ほども述べた通り私のプログラムの半分は説教です。「いいかみんな!」と言って人の道を説いて聞かせます。それはなぜかというと、自信を持つとどうしても人や物に試してみたくなるものだからです。ですので、だからこそ技術だけで終わらせてはいけません。板割りで得た自信を勇気につなげ、その勇気を弱い者いじめする者を制することに使うことが大事なのだ、と教えます。人や物に試すのは単なる「強がり」なのだと気づかせるところまで教えるわけです。

掃除で締めくくり
礼が終わるとみんなで一列になって床を雑巾がけします。「きれいにして返すのは人として当たり前のことだ」と学ばせます。私は掃除をすることで、人が嫌なことでも自分から買って出る優しさや思いやりを持てるようになるとも考えてやらせています。掃除は決してボランティア精神でもなく罰でやらせるものでもありません。生きていく上で大切なものとして学ばせたい。掃除は大事な教材です。

家でも書写の宿題
また、長文を書き写す“書写”を宿題として渡します。自宅で正座をして姿勢を正し、心を鎮めて鉛筆でていねいに文字をなぞって書いてもらいます。提出する必要はありませんが、最後まで書き終えてくれることを願っています。

ケンカの道具
空手は突いたり蹴ったりするものです。よく報道で“殴る蹴るの暴行を加える”ということばが使われるくらい、突く・蹴るというのは、ややもすればケンカの道具に使われてしまいます。そんなあぶない道具をなぜ子供たちに教えるのでしょうか。

ガマンを経験し正義のために
それは殴られる経験から学ぶものが多いからです。空手の稽古ではもちろん殴る経験もしますが殴られる経験もいっぱいします。それを通してガマンや他人の痛みがわかってくるのです。
道場は人を強くさせます。ところが強いだけでは蛮勇といって誇れません。だから強さを勇気に変えさせます。そして勇気を用いるのは正義のためだと教えこみます。

武道で仲間を助ける勇気を
武士道の最高の美徳は、弱者を思いやる心でした。武道を身につけて、ガマンや他人の痛みがわかり、さらにいざというとき勇気を振り絞って仲間を助けてあげられる勇気を身につけてほしいものです。

参考
マイベストプロ東京掲載コラム
●宮本警部のコラム集
書写

講義の機会を与えていただいた常盤台小の関口文彦校長先生、花田先生ありがとうございました。コーディネートしていただいた鈴木さん、井出さん、ありがとうございました。

日本空手道建武館
館長 篠田 剛

2024年4月
« 3月    
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
282930  

お問い合わせ

無料体験・見学お申込み、お気軽にお問い合わせ下さい
  • 電話番号: 03-3962-4206
  • お問い合わせ