リョウ・ペガサス選手 日本空手道建武館

J-KICK 2013~Road to the King of J~3rd

終盤にはリョウ選手の足元がふらつき、
何度となくKOのチャンスがありました。

しかし小山は倒せなかった。

あれほど顔面を殴られ、太ももを蹴られているのに、
リョウ選手は前に、前に出た。

レフェリーストップをすべき場面もありました。
しかしレフェリーが止めなかったのは、
リョウ選手の目の勢いに、
衰える気配がまったくと言っていいほど、
なかったからでしょう。

それほどリョウ選手は根性があった。
負けじ魂の塊だった。

リョウ選手の心の強さを感じたのはそれだけではありません。
試合前はふつう、選手は恐怖で緊張します。

ところが、リョウ選手は直前まで、
会場の出入り口で自分の応援に来てくれた人たちにチケットを渡したり、
挨拶をしたりして、まるでスタッフのように気を使い、
慌ただしく走り回っていました。

踏まれても立ち上がる人の様を見て雑草魂と言いますが、
リョウ選手のその姿を見て、
失礼な言い方かもしれませんが雑草のようなたくましさを感じました。

私は、そんな彼の人間性がとても気に入っています。
試合でいえば、これで1対1。
いつかまた、挑戦してほしいですね。

篠田 剛 SHINODA Tsuyoshi 日本空手道建武館 館長

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