5月の敗戦はタイトルマッチを控えた小山にとって、とても好機でした。
小山は逆境でこそ実力を発揮するからです。
あの悔しい思いが“燃え種”となって相当なエネルギーを生み出しました。
それは敗戦後の練習にも表れました。
まずは、出稽古を積極的に取り入れたことです。
出来る限りの時間を作って、出稽古に行かせてもらいました。
そして、周囲の協力がとても顕著に現れたことです。
島野智広の毎晩遅くまでの献身的なコーチングはもちろんのこと、
今回は小山の選手仲間が道場に何度も足を運んで、
スパーの相手をしてくれました。
それに加えてとてもよかったことは、
安部康博がリーダー役となって“チームKOYAMA”を盛り上げたことです。
安部とその兄、安部兄弟は毎週土曜日、仲間を引き連れて道場に来ました。
そして、厳しいトレーニングメニューを小山に課したのでした。
安部兄弟のメニューにお情けはありません。
そんな情け無用のメニューに小山は意気に感じて必死で耐えていました。
傍でその光景を見ていた道場生たちは、
とても触発されたはずです。
触発、といえば、この“チームKOYAMA”での練習で触発されたのが、
何といっても安部が引き連れてきた仲間の存在です。
その仲間とは、安部の故郷である福島支部のメンバーです。
彼らはこの小山の1~2時間の練習のために、
わざわざ遠い福島から来たのです。
それも、練習が終わったらすぐにとんぼ返り。
ほんとにこの練習だけのために来たのです。
歩いて通える家に住む本部の道場生にとって、
彼らの熱意は、相当な勢いで伝わったことでしょう。
そして、当の小山にも。
小山にとって、これほど有り難く心強い練習はありません。
防衛戦の厳しさは、安部は経験上よくわかります。
だからこそ、この過酷とも思えるメニューを敢えて課したのです。
“チームKOYAMA”が実り多かったのも、
厳しくつらい試合を経験した安部や島野の尽力の賜物でした。
練習を終えて一息するチームKOYAMA
後方にはマッサージを受ける小山泰明
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『J-KICK 2013~Road to the King of J~3rd』
フェザー級タイトルマッチ 小山泰明×リョウ・ペガサス
日時 2013年8月18日(日)
開場 17:00 試合開始17:30(予定)
場所 東京・後楽園ホール
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篠田 剛 SHINODA Tsuyoshi 日本空手道建武館 館長