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空手のこころ

『山口秀範さんのことば』 56

2011-05-08

“まじめや愚直さを、何かおしゃれでない、鈍くさいことのように考える風潮があります。地道に努力し続ける人を要領の悪いやつと見下したり、本気になって物事に取り組む姿勢を嗤ったり、不正を許さない潔癖さを「青くさい」と小ばかにしたり、「立派」であろうとすることが現代的・都会的ではないように思う空気が濃厚に広がっているのを感じるのは私だけではないはずです。

昔の大人は皆、子ども達のお手本として生きようと努めました。そもそも教育は、専門家の独占物ではないし、またそうさせてはならないのです。大人一人ひとりがそれぞれ身近な子ども達の生き方の指導者として復権することを願ってやみません。”

ある対談をきっかけに出会った、
山口秀範さんという方が出版した本にあった前書きです。
まさに、私が常に思っていたのは、この言葉でした。
この本については後日お話します。

正しいことをばか正直にやり通す人は、
融通がきかぬ青くさい世間知らずと思うかもしれません。
しかし、バレなければ何をやってもいいんだと教わった子どもは、
大人になったらどんな人間になるでしょう。

世の中では今、
欲に目がくらんで起きた悲しい事件が多発していますね。
大きな金儲けはできなくても、お客様に誠実に接していれば、
人生が狂うような馬鹿げたことはしないはずです。

愚直な人間はだめでしょうか。
巨人の小笠原は三流選手と自称して2,000本安打を達成しました。
彼こそ「愚直」という言葉が似合う男といわれているではないですか。

愚直で不正を許さない潔癖な人間は、
青臭くて世間知らずと小ばかにされます。

だけれども、他人の子を預かる指導者として、
それは間違いなく正しいことだと教えなければなりません。

当たり前のことだけれど、子を持つ親として、
小さいうちからモラルや規範をしっかり叩き込んでおくべきです。

おやじが子どもの手本として生きよう。
“人として大事なことを教える力”を発揮しよう。

わが子や世の子どもを、自分に厳しく、人に優しく、
正義を貫く子どもに成長させようではありませんか!

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篠田 剛 SHINODA Tsuyoshi
日本空手道建武館 館長
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※『空手のこころ』は2010年9月~2012年9月にマイベストプロ東京で公開した『館長コラム』を転載したものですので、掲載している記述は執筆時点のものであり現況とは異なることもあります。

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