板橋区では放課後や休業日の子どもを支える事業を行っています。「いきいき寺子屋プラン事業」はその事業の一つで、土曜等に学校施設を利用してPTAやおやじの会などの学校開放協力会が、工作教室、デイキャンプなどさまざまなイベントを企画して協力しています。
また、放課後子ども教室と放課後児童健全育成事業を一体的に運営する新しい放課後対策事業「あいキッズ」を実施しており、学校の校庭・体育館・図書室などの施設を使って、遊び、文化・スポーツなどの体験活動を通して、元気でたくましくそして情操豊かに育つよう、板橋区が選定した事業運営委託法人が実施しています。
ガツン!とスパイスの効いたイベントに!!
建武館では2001年より、これらの活動に賛同して児童に「空手教室」を講義させていただいています。学校開放協力会の皆さん、あいキッズ事業運営委託法人の皆さんのご要望があれば喜んでお引き受けいたします。
また、公益社団法人板橋法人会など学校関係以外の団体様の社会貢献活動事業の一環としてもお役立ていただけます。これまでとはひと味違う、スパイスの効いたイベントをお望みの方はどうぞお気軽にお問合せください。
これまで講義させていただいた小学校
●板橋区立板橋第一小学校
寺子屋 今井庸介様
4年担任 海野初枝様
オリンピック・パラリンピック教育担当 三品香里様
●板橋区立常盤台小学校
学校支援地域本部 鈴木美砂様
●板橋区立緑小学校
学校開放協力会会長 廣瀬功一様1 2
●板橋区立志村小学校
あいキッズ葉隠勇進株式会社 上重 悠様
●板橋区立上板橋第四小学校
あいキッズ 渡部岳様
●板橋区立板橋第七小学校
板橋法人会第九支部 姫野祐子様
PTA会長 平井美和様
板橋法人会様
●板橋区立蓮根小学校
オリンピック・パラリンピック教育担当 南雲瑠那様
●板橋区立中根橋小学校
●板橋区立板橋第十小学校
あいキッズ 手塚大介様
テーマ
武道と道徳で武道徳
「強いだけじゃだめ、頭がいいだけじゃだめ、道徳心をセットで教え込む」
「日本の文化と歴史を学び世界で活躍できる人材となる」
プログラムは「武道徳」
私のプログラムは、空手という武道を通じて技術(わざ)を体験させますが、道徳(こころ)についても同じくらいたっぷり時間を使い、「武道と道徳で武道徳」をテーマに掲げて組まれているのが特徴です。以下はそのプログラムです。
1.礼法
2.基本
3.板突き
4.ミット打ち
5.組手に挑戦!
6.板割りに挑戦!
7.道徳
8.掃除
自尊感情を育てる
技術面で動きを身につけたら、今度は板突きをします。子どもが両手で持てるほどの角材にゴムシートを貼りつけた鍛錬具で、拳や足の決まった部位を当てるために使います。そして技のまとめ上げとして板割りに挑戦します。たてよこ25cmほどの板を、習ったばかりの突きや蹴りで割ってみます。何度か失敗してやっと割れた気分は爽快で、不可能が可能になったときの自尊感情を育てます。
道徳で説教
自分の突きや蹴りに自信を持ったら、この次は道徳(こころ)の時間です。私のプログラムの半分は説教です。「いいかみんな」と言って人の道を説いて聞かせます。それはなぜかというと、自信を持つとどうしても人や物に試してみたくなるものだからです。ですので、技術で終わらせてはいけません。板割りで不可能を可能にしたことで得た自信を勇気につなげ、その勇気を弱い者いじめをする者を制することに使うことが大事なのだ、と教えます。人や物に試すのは単なる「強がり」なのだと気づかせるところまで教えるわけです。
もう一つの自尊感情の育て方
自分のことは後回しにしてでも、困っている人がいたら救いの手を差し伸べる。そんな人は周りから感謝され、信頼されます。私は人の役に立っている、人の支えになっていると感じると、とても自尊感情が湧きおこるものです。自分に自信を持つために勉強やスポーツに励むのもよいのですが、むしろこのように、自分が損をしても正しいことをする正義漢を養わせることのほうが、より素晴らしい自尊感情が育つのだと思っています。
家でも書写の宿題
長文を書き写す“書写”を宿題として渡します。自宅で正座をして姿勢を正し、心を鎮めて鉛筆でていねいに文字をなぞって書いてもらいます。提出する必要はありませんが、最後まで書き終えてくれることを願っています。
掃除で締めくくり
きれいにして返すのは人として当たり前のことだと学ばせます。掃除をすることで、人が嫌なことでも自分から買って出る優しさや思いやりを持てるようになるとも考えています。掃除は決してボランティア精神でもなく罰でやらせるものでもありません。生きていく上で大切なものとして学ばせたい。掃除は大事な教材です。
ケンカの道具
空手は突いたり蹴ったりするものです。よく報道で“殴る蹴るの暴行を加える”ということばが使われるくらい、突く・蹴るというのは、ややもすればケンカの道具に使われてしまいます。そんなあぶない道具をなぜ子供たちに教えるのでしょうか。
ガマンを経験し正義のために
それは殴られる経験から学ぶものが多いからです。空手の稽古ではもちろん殴る経験もしますが殴られる経験もいっぱいします。それを通してガマンや他人の痛みがわかってくるのです。道場は人を強くさせます。ところが強いだけでは蛮勇といって誇れません。だから強さを勇気に変えさせます。そして勇気を用いるのは正義のためだと教えこみます。
武道で仲間を助ける勇気を
武士道の最高の美徳は、弱者を思いやる心でした。武道を身につけて、ガマンや他人の痛みがわかり、さらにいざというとき勇気を振り絞って仲間を助けてあげられる勇気を身につけてほしいものです。