『柳屋のポマード』52 2010-12-26 学帽の作り方を先輩から教わりました。 作るといっても縫製するわけではありません。 蝋とポマードで“焼き”を入れます。 気合いを入れて“しゃん”とさせる…続きを読む
『足袋とマントと股引と』53 2010-12-27 下駄ばきに手ぬぐいをぶら下げて、 ぼろぼろの学帽を被って通学します。 それは、 男を鍛えているから身なりを気にする暇などない、 という心を態度で示しています。 冬、拓大八王子校舎は高尾にあって厳しい…続きを読む
『一人ぐらいはこういう馬鹿が』54 2010-12-28 一人ぐらいはこういう馬鹿が、 居なきゃ世間の目は覚めぬ この頃の私の心境でした。 硬派に憧れて、 より男らしく振る舞いたいと思うようになりました。 下駄は歩くと歯の部分が削れて短くなります。 草履の…続きを読む
『紋付き姿で、いざ鎌倉』55 2010-12-29 紋付き袴一式を揃えることになりました。 拓禅会一同、浅草寺に向かいました。 行先はちどり屋という男性の着物専門店。 五重塔通りの一角にあります。 先輩が店主に声をかけると、奥から段ボールが運ばれてき…続きを読む
『本物の先輩になるための修行』56 2010-12-30 拓禅会、恩慈先輩の指導教育には、 厳しさだけでない別の面もありました。 人の上に立つ人の備えるべき資質というものも教わりました。 教えには、 “いいものは強制的にでもやらせる&rdquo…続きを読む
『ガマンが仇?殴り返して反則負け』57 2011-01-19 高校時代の3年間は技術がメキメキ上達しましたが、 精神が追いついてこない時期でもありました。 この頃は様々な大会によく出場しました。 スピード・力・正確さを重視した稽古を積んでいましたので、 高校3…続きを読む
『やられたらやり返す 若気の至り』58 2011-01-20 高校時代の試合の話。 当ててはならないルールでのことです。 殴られて痛がるのはかっこう悪いからガマンします。 だけど、殴られてそのまんまだと癪にさわる。 だから、ガツンとやり返してしまいます。 結局…続きを読む
『潔いこと』59 2011-01-21 若気の至りでしたね。 若さに任せて本能で動いてしまいました。 ただ、そういうばかなことばかりの中で、 小松ちゃんに褒められたものもあります。 それは殴られても痛がらないことでした。 当たり前のようで…続きを読む
『自信につながる』60 直接打撃に変わってからも同じようなことがありました。 キックのプロで活躍している道場生が昇段審査を受けた時のこと。 審査では素手素足で組手をしますが、 馴れ合いの組手は断じて許しません。 ですので力いっぱい突き蹴りします…続きを読む
『父子鷹』61 2011-01-22 生前、おやじは私に本を買ってくれました。 おやじから本をもらったのはこれが初めてでした。 それも20冊ほどまとめて。 私に読ませたい本を選んでくれたのでしょう。 しかし恥ずかしい話、私はこれまで読書…続きを読む