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空手のこころ

『鍵山秀三郎さんのトイレ掃除』62

2011-06-01

掃除を通じて心の荒みをなくしていきたい。
そして豊かな人生を送ってもらいたい。

イエローハットの創業者、鍵山秀三郎さんは、
そんな思いからトイレ掃除を始めました。

掃除を始めたころのことです。
「うちの社長は掃除しかできない」
社員からあからさまに批判されたそうです。

それも、社員から直接ではなく他の人の口を通して聞いた話でした。
そんな声を耳にするたびに、何度やめようかと迷ったそうです。

誰かが手伝ってくれるわけではなく、
段々と孤立する自分がそこにいました。
むなしい、はかない、と思う毎日。

しかし、今日やめれば昨日までやってきたことが無駄になってしまう。
鍵山さんは迷いながらも黙々と社内のトイレ掃除を続けたそうです。

掃除を続けてから10年もの歳月が流れました。
鍵山さんの真剣なまなざし。
それを社員は毎日見続けていました。
すると一人、そしてもう一人…。
自ら営業車を掃除するようになってきたそうです。

鍵山さんは会社を設立して12年目にして、
10億円(今のお金で100億円)の借金を背負います。
取引先の会社を助けようとして、
その会社の社長にだまされてしまったのだそうです。
その借金はどうにか返済できました。

これほど多額な借金を返せたのは
「凡事徹底」のおかげなのかもしれません。

「凡事徹底」とは、
当たり前のことを人には真似できないほど一生懸命やるという意味です。

競争の激しい時代に、そんな悠長なことは言っていられません。
しかし鍵山さんは遠回りのようですが、
決して間違っていないという確信をもっています。

※出典は鍵山秀三郎さんの『日々これ掃除』『掃除の道』。

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篠田 剛 SHINODA Tsuyoshi
日本空手道建武館 館長
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※『空手のこころ』は2010年9月~2012年9月にマイベストプロ東京で公開した『館長コラム』を転載したものですので、掲載している記述は執筆時点のものであり現況とは異なることもあります。

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